私はよく喋る女ですが、昔から上手にシンプルに話をするのも、
文を丁寧に書くことも、それはそれは下手くそです。
だからこのブログにも長く文章を綴ったり、
自分の考えをあまり書く事もなかったようです。
今回は最初で最後ですが、このブログに今の悶々とした頭の中を正直に
自分の言葉でゆっくり書いて整理してみようと思います。
東日本大震災と福島第一原発事故から半年
今回の大震災と原発事故直後、あの信じがたい津波映像は脳裏に焼付き、
悲しいとか恐ろしいとかいう感情と、度重なる全国的な余震で不安にかられ、
募金箱のような物を見ればチャリンと音をさせて気持ちを勝手に落ち着かせ
真面目に節電をしていたら元に戻るのではと考えていたくらい
何も考えられなかった。
私は日記をつけているのだけど、3月後半から“ワケわからない”とだけ書いた日が多い。
それは原発事故の実態が全くよくわかっておらず、テレビやネットで流れる情報に
ついていけなかったので、そう記していたと思う。
その時は誰もわからない事を推測するのは間違っていると思っていたし、
デマや過剰な憶測も、自分の知識不足で判断材料がなかったので、
何が本当なのかわからないまま見ないフリに励んでいた。
4月、福島出身の友人と会った。
彼は実家も津波で失い家族はバラバラに避難していると
笑って話していて、私はどういう顔で彼の話を聞いたらいいか混乱した。
だけど原発問題だけは真剣な顔つきで、子供、妊婦、若い女性の心配をして
休みの日を多くとっては福島に戻り、ガイガーを持って目に見えない放射線から、
そこに住み続けている住民に説明をして避難してもらう取り組みをしていた。
一般の人がそれをしないといけない状況なのかと、
そこで初めて大変な事になっていると気づいた。遅い。
私は原子力の専門家でも、科学者でもない素人だというアリバイを自分に着せて
あの大きなとんでもない人災を人事のようにして思考を止めていたんだと思う。
何かにつけて『政府が悪い』とか『全部隠している』とか言っておけばいいと。
中学の時にチェルノブイリの一連の事故とその後をビデオで観て衝撃を受けたけれど、
まずは原発とは何なのかから知らないといけないスタートを切ることに。
とりあえず本を端から読んで、チェルノブイリの事故当時東ヨーロッパに
住んでいた友人から色々な話を聞いた。
ネットで専門家の推進派の意見と、脱原発派の意見を耳にしてメモしてまとめて。
とんでもない物を人間は作っておきながら、後始末は出来ないカモね!ということで
ずっと今日までやってきた事を今更知った自分が恥ずかしい。
コンビニで東電に高い電気代を払って済ませていた自分が恥ずかしい。
テレビでフクイチから10km圏内の住民で避難しているおばあちゃんは
『もう少ししたら帰れると思うから頑張ります』と言っていました。
プルトニウム239の半減期は最長の2万4千年。
事故当時、線量気にせず除染していないグランドでマスクして遊ぶ子供。
ストロンチウムは骨に定着しセシウム同様に検出されるはずが
ほとんど報道されない。
日本のメディアは東電に金玉握られていて重要な情報は伝えていないし、
東電はメルトダウンから始まって不利な情報を隠し続けている。
犯罪者はお金があれば黙らせることが出来ますよ、
と毎日ニュースで詳しく教えてくれるようなもんだ。
そして今更新聞の社説で遅れた情報を堂々と書いてみせている。プライドはないのか?
ジャーナリズムっていうのは私の思っていたものと違ったのか?
そして驚くことにテレビや政府の言う事は、そうは間違った事は言わないよと
思っている人がものすごく多いことに、目に見えない放射能の問題を人と共有する
難しさを感じます。
正直、何も関心のない人には“知らないフリするなんてあの東電と同じ罪だ”とまで思う。
でも自分も関心がなかった側の人間だったわけで。
福島の現状を知る事で、考えることで、将来を想像することで絶望して...絶望しました。
絶望したついでに、この問題も背負うことになる。
でも絶望する人が多ければ多いだけ希望もあると思う。
きっと原発推進派と原発反対派で睨み合っていくしかないのだけど
この問題にどう日本は取り組むかを世界に意思表示するのは頼りない政府じゃなくて
国民がアクションという言葉は好きじゃないけど、そうする状況だと感じます。
原発問題をタブー扱いしたり、無関心で他人事のような人がこのまま多く存在する状態では
この国は衰退していく一方じゃないか?
この問題を話すと“熱いね~”とかいう顔するのやめてください。
自分の意見をはっきり言うと冷ややかな反応があったり、何も言わないけど冷静に
考えていますというのがかっこいい風潮の日本て何だろうか。
もう2度と素晴らしい日本の地方の土地や産業が、その場所から奪われないように、
私は自分の使うエネルギーに対し難しいけど答えがでるように考え続けて
行動できるようになりたい。
『あ、グレープフルーツ冷やしておいて明日食べよ~っと』って
“明日”も“冷蔵庫”も当たり前にあることを考えて、おやすみなさい。
※モニメガはこれにて終。(たぶん)
会員制ポルノシックは引き続き継続します。
この本を是非。